12月8日午前、「化粧品観察」とCiEビューティーアンドコスメティック展覧会が主催した2021中国化粧品年度大会が広州南豊朗豪ホテルで開催された。株式会社MoldBreakingの創始者兼CEOの郭兮若氏は、フォーラムに参加したビューティー業界従事者のために「中国コスメの日本進出、百億円GMVを築き上げるチャンス見逃すな」というテーマで講演を実施。
中国企業が日本市場に進出して数十年、電気製品などの3 C製品からIT、ゲームまで、いくつかのブームを巻き起こしている。郭氏は、中国コスメの日本進出は現在の新しいブームだと語る。
日本市場はずっと「閉鎖的」だと思われてきたが、郭氏は、今こそが中国ブランドが日本市場を開拓するチャンスだと述べた。消費意識の目覚めとグレードアップ、産業チェーンの発展、販売チャネルの細分化及びカテゴリーの全面的なアップグレードなどを背景に、中国コスメは商品力、ブランド力、及び消費者とのコミュニケーションにおいて、すでに国際ブランドと強力な競争関係を形成している。パーフェクトダイアリー、花西子、フラワーノーズ、ZEESEAなど十数ブランドがここ2年で集中的に海外進出を果たし、海外市場への布石を打つとともに日本をメイン陣地の一つとしている。
2020年は中国コスメの海外進出元年と称され、2021年は中国コスメの日本進出元年と言えるだろう。
海外ブランドの日本市場におけるチャンス
2016年以降、日本の化粧品輸入額は年々上昇しており、2020年コロナの影響下で初めて12.2%減少の低迷態勢となったが、化粧品輸入額は依然として2480億2000万円の規模を誇る。2021年のコロナ緩和と景気回復に伴い、1~9月の輸入額は前年同期比10.6%増の2031億6000万円となった。化粧品の主な輸入国のうち、フランス、米国、タイなどからの輸入額は大幅に減少し、中国、韓国、ベトナムなどの輸入額は著しく増加した。
ここ数年、日本の若者の間で3度目の韓流ブームが起こり、韓国ドラマ、韓国アイドルに続き、韓国グルメと韓国コスメが日本市場でのブームの波に乗った。コロナ禍の中、韓国関税庁の統計データによると、2020年の韓国コスメの日本への輸出額は前年同期比58.7%増加。日本輸入化粧品協会のデータによると、韓国コスメは依然として攻勢が激しく、2021年1~9月の輸入額は前年同期比10.6%増加。韓国コスメが日本で急速に発展していることも、中国コスメにとって有利な兆しと見なすことができる。
中国のパワーはすでに世界へと向かい、「国潮」という中華風トレンドも国内から海外に吹いている。中国コスメの台頭に伴い、中国風メイク、すなわち「チャイボーグ」は、日本のメイクブロガーやファッション雑誌の宣伝により、2020年のトレンドとなった。中国コスメがデザインと機能性において示す実力は、そのコスパと商品力がかなり強い競争優位性を備えていることを意味している。中国ブランドの成熟した運営体系、マーケティングとECに対する理解は、中国コスメが日本市場を切り開くための確固たる礎を築いた。
中国コスメの日本進出を加速するサポート
中国コスメが日本市場に進出して以来、それぞれの「国潮」の特色により幅広く注目を集め、HPの設立やオンライン及びオフラインの販売チャネルを積極的に開拓してきた。フラワーノーズは今年、MoldBreakingグループ(上海)と提携し、初の国際タレント—宮脇咲良をブランド大使に起用し、日本市場で消費者向けにマーケティングを展開した。従来のソーシャルメディアで消費者の購買意欲を向上させるほか、Z世代が集まるTikTok、人気雑誌「ViVi」との提携を通じ、ブランドの影響力拡大を果たし、コア商圏での広告とオフライン店舗の露出に加え、日本だけでなく中国国内にも影響を及ぼし、強い反響を呼んでいる。花西子は今年3月にアマゾンに進出し、パーフェクトダイアリーは11月にQoo 10でショップを開設、新鋭リップブランドのINTO YOUは今年下半期に日本進出する新たなプレイヤーとして販売ルートを広げている。動きが活発な2021年以降、2022年には中国コスメが日本市場で百花斉放となり、ブランドの影響力拡大及び発展がさらに進むことが予想される。
郭氏は、コスメ大国として、中国コスメは今後、日本市場において大きなポテンシャルを発揮すると考えている。中国ブランドと商品は長年の探索期を経て、すでに自身の革新モデルが出来上がり、絶えず国際ブランドに追いついている。日本市場のすでに成熟した理性的なコスメ消費者にとって、各方面に打って出ることのできる中国コスメとブランドは極めて魅力的だ。中国コスメのマーケティングや販売チャネルなどの現地化に伴い、中国ブランドは益々勢いを拡大し、今後はさらに多くの中国コスメブランドが日本市場に進出するだろう。日本市場に進出するにあたり、そこにはチャンスと挑戦が併存する。
今年4月のアリババのコスメデータによると、中国ブランドのGMVが国際ブランドを初めて上回った。今後、国際市場のシェア争いも中国ブランド業績向上の原動力の一つとなるだろう。郭氏は、2025年には必ず1つか2つの中国コスメブランドが百億円規模のGMVに達し、グローバルにおいて本当に認められている優秀なブランドになると予測している。MoldBreakingは中国コスメブランドの日本進出をサポートする専門会社として、販路開拓から、EC運営、更にブランドインキュベーションまであらゆるチャネルを開き、ワンストップで難問を解決、ブランドと共にチャレンジし、チャンスを掴んでいく。
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